VtigerCRMには案件、問合せ、見積、受注、請求などの業務に利用できるモジュールがあらかじめ含まれていますがVtigerCRM上に新しい業務を追加したいというニーズがあると思います。
新規モジュールの追加のニーズとして多いのが、EXCELで管理していた台帳を取り込むケースです。
あるITサポートの企業様では、サポート時に実施したユーザー環境へのリモートアクセス履歴をEXCELで管理していました。このEXCEL情報をVtigerCRM上に取り込めば顧客データと紐づけて管理ができるようになります。この他にも、ユーザーのサーバー環境の設定情報など、多くの情報をEXCEL等で管理していましたが、これらをVtigerCRM上に新規モジュールを作成しデータ移行することで情報の一元管理を行いました。結果、ユーザーサポート時に必要な情報を容易に素早くアクセスできるようになり、サポート時間の短縮が実現できました。
このようにVtigerCRMの導入効果を最大化するために新規モジュールを作成することは非常に効果的な方法です。
新規モジュールの作成方法
VtigerCRMのコンソール機能を利用することで新規モジュールを作成することが可能です。
コンソールの起動
実はデパロッパー(開発者)向けに提供されている標準のツールで簡単にモジュールを作成することができます。(以下はCpanelから操作したイメージになります)
サーバーのCpanelのメニューから[Terminal]機能を起動します。
①[ターミナル]の画面で、Vtigerがインストールされているディレクトリに入ります。

②そこで、以下のコマンドを実行してください。デベロッパー向けのコンソール機能が起動します。
php vtlib/tools/console.php

③1から7のメニューの内、1番が新規モジュールを作成するメニューとなります。[Enter your choice:]のところで[1]を入力しEnterキーを押してください。
④[Enter module name:]のところでモジュール名を入力しEnterキーを実行。[Entity field(Name):]のところでこのモジュールのキーとなるnameフィールドの名前を入力しEnterキーを実行。[Creating…DONE.]と表示されればベースとなるモジュールが完成します。

⑤作成した[test]モジュールを開いてみましょう。作成したモジュールはメニューの[ツール]から開くことができます。

コンソールから作成した新規モジュールはメニューのツールに分類されます。変更したい場合は以下の記事を参考に変更してください。

キー項目[Test]と担当者、作成日時、更新日時の4つのフィールドから構成されるベースのモジュールが完成します。この後、[レイアウト・エディタ]の機能を使って、必要なフィールドを追加していけば、モジュールの完成となります。
この状態では、他のモジュールとの関連付けがされていません。例えば、この[Test]モジュールが[顧客企業]に紐づく情報だったとしてもその関連付けはVtigerCRMの標準機能では対応できません。モジュール間の関連付けは①プログラムを開発するか②Extenisonを利用するかの2種類の対応方法があります。こちらに関しては別途紹介させていただきます。
また、残念なポイントとして、①[概要]タブと[詳細]タブの両方が作成されますが、[概要]タブと[詳細]タブは同じ内容になっていること。➁[履歴]タブが表示されないことです。
通常のモジュールと同じ機能とインターフェースを持ったモジュールにするためにはカスタマイズ等が必要になります。弊社にご依頼いただけば、対応させていただきます。ぜひ気軽にお問合せください。
ご提案
弊社で提供している開発・管理者向けの講習で、新規モジュールの作成方法やモジュールの関連付けなど方法が学べます。モジュールカスタマイズ用のリソースもご提供させていただきますので、受講後は簡単に新規モジュールが作成できるようになります。
以上