ワークフロー機能の特徴
VtigerCRMのワークフロー機能は数ある機能の中でも最も利用価値が高い機能といえます。ワークフローを設定することで入力・保存されたデータを使って様々な処理が自動化できます。
ワークフローの設定例
- 案件の担当者が変更したら、変更された旨の通知メールを新担当者に自動送信
- 問合せ対応の回答期限が過ぎたら、担当者と担当者の上司にアラートのメールを自動送信
- 顧客との商談後、その訪問予定データを完了のステータスに変更すると該当の商談の最終訪問日データを自動更新
- 案件のステータスが見積フェーズに変更されると「見積作成」というタスクを自動生成(作成されたタスクで業務を管理)
- 他
ワークフロー機能の設定
ワークフローの設定は、①どのモジュールを対象とするものなのか②起動するタイミング③起動する条件④条件が合致した時にどのようなアクションを実行するのか、この4つを設定することになります。
ワークフローは条件合致時に即時に起動するものと、デフォルトだと15分に1回起動するワークフローの実行ジョブ(サーバーに設定)で起動するものがあります。
早速、設定方法を4つのブロックにわけてご説明します。
ワークフローの設定画面
ワークフローの設定には管理者権限が必要です。管理者権限のあるユーザーは管理画面のメニューからワークフローの一覧を確認し、追加等ができるようになります。

| NO | 項目 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 基本情報 | 以下を設定します。 ・ワークフローの名前 ・ワークフローの対象となるモジュール ・ワークフローの有効・無効(inActive) |
| 2 | ワークフローのトリガー | ワークフローを実行するタイミングを設定します。 |
| 3 | ワークフローの条件 | ワークフローを実行する条件を設定します。 |
| 4 | ワークフローのアクション | ワークフロー実行時のタスクを設定します。 |
基本情報
まず、新規作成画面では、ワークフロー名を決め、処理のターゲットとなるモジュールを選択します。

トリガー
次に、トリガーの項目では、ワークフローが実行されるタイミングを選択します。

| NO | タイミング | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 作成 | 該当モジュールのデータを作成したタイミングで実行 |
| 2 | 更新(作成を含む) | 該当モジュールのデータを更新又は作成したタイミングで実行 |
| 3 | 時間間隔 | 設定した任意のタイミングで実行 ・毎時 → 保存時の時間の1時間後に最初の実行タイミングを設定 ・毎日 → 指定した時間で設定 ・毎週 → 曜日と時間を設定 ・特定日 → 特定月日と時間を設定 ・毎月の特定日 → 1~31日までの特定日と時間を設定 ・毎年 → 月日(複数可)と時間を設定 |
[時間間隔]という設定が効果的に使うことができます。バッチ処理のような動きをさせることができます。例えば、毎月月末にお客様にお知らせメールを自動送信したり、月末のタイミングで請求データが未入金のお客様に対して未入金額をお知らせするメールを送ったりすることができます。
条件
次に、起動される条件を設定します。

上段が[AND]条件、下段が[OR]条件になります。該当モジュールの各フィールドと一部の関連モジュールのフィールドを選択し設定することができます。利用できるフィールドは作成したいモジュールによってかわります。例えば、商談モジュールであれば、案件の進捗ステータスが[受注]に変更されたら、上長にメールを送信するといったことが設定できます。
アクション
最後に設定するのは条件が合致した時に実際に処理される内容(アクション)を設定します。

| NO | アクション名 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | メール送信 | メールを送信します。 宛先、送信者、件名、内容を設定できます。 |
| 2 | カスタム関数の呼び出し | あらかじめ作成したカスタム関数(プログラミングが必要)を呼び出し実行します。 |
| 3 | タスクを作成 | TODO(タスク)を作成します。 |
| 4 | 予定を作成 | イベント(予定)を作成します。 |
| 5 | フィールドを更新 | フィールドの内容を更新します。 |
| 6 | レコードを作成 | 関連するモジュールのレコードを作成します。 |
活用例としては、①商談のステータスが[受注]に変更されたら納品プロジェクトを管理するための[プロジェクト]データを作成する。②クレームのお問合せが発生したら、営業担当者にメールを送信する。など様々な処理が可能となります。
アクションの設定方法
各アクションによって設定内容は異なります。フィールドの更新とレコードを作成については、表現式の設定がポイントになります。
まとめ
無用なトラブルや業務上の遅延などは、[漏れ][忘れ]から発生することが多いと思います。ワークフロー機能を活用することで[漏れ][忘れ]を防ぐことができます。また、前述の一括メール送信のように業務上の手間を減らすことも可能です。
VtigerCRMを導入したらぜひ活用してみてください。