ジョブ
スケジューラー
見えない場所で働き続ける、
システムの心臓部。
ワークフローの実行、メールの受信、定期請求書の作成。
あらゆる自動処理を正確なスケジュールでコントロールします。
自動処理の管理
Cronによる定期実行
CRMは「待っている」だけではありません
ユーザーが操作していない間も、システムは裏側で働き続けています。
ジョブスケジューラーは、それらのタスクを統括する「自動化の司令塔」です。
頻度の最適化
「メールは5分おき」「請求書は毎日」など、ジョブごとに最適な実行間隔を設定できます。
不要な処理の停止
使わない機能(例:定期インポート)のジョブを無効化することで、サーバー負荷を軽減します。
稼働監視
「いつ最後に実行されたか」を確認することで、システム(Cron)が正常に動いているかを監視できます。
主な特徴
ジョブの有効化と頻度設定
システムに必要なジョブ(自動処理)が一覧表示されます。 「ワークフロー」や「メール受信」など重要なジョブは頻繁に、「定期請求」などは1日1回など、業務に合わせて実行サイクルを調整できます。
- 推奨頻度(Recommended)の表示
- ワンクリックで有効/無効切り替え
サーバー設定(Cron)との連動
ジョブスケジューラーが動くためには、サーバー側で「Cron(クロン)」という定期実行プログラムが設定されている必要があります。 もし「最終スキャン時刻」が古いまま止まっていたら、Cronが停止しているサインです。
$ crontab -l
# Vtiger CRM Cron
*/15 * * * * /bin/sh /var/www/html/vtigercron.sh
トラブルシューティングの起点
「自動メールが届かない」「ワークフローが動かない」といったトラブルが発生した際、まず確認すべき場所がここです。 ジョブが「Active」か、最終実行日時が直近になっているかを確認することで、原因の切り分けができます。
自動処理の実行サイクル
1. 起動
サーバーのCronが定期的にシグナルを送信。
2. 確認
スケジューラーが実行すべきジョブリストを確認。
3. 実行
メール送信やデータ更新などの処理を実行。
4. 待機
実行時刻を記録し、次のサイクルまで待機。
活用事例(レシピ)
パフォーマンスと即時性のバランス調整例です。
メール受信の高速化
「Mail Scanner」の頻度をデフォルトの15分から5分に変更。お問い合わせメールが届いてからCRMに取り込まれるまでのタイムラグを短縮します。
サーバー負荷の軽減
使用していない「定期請求 (Recurring Invoice)」や「定期レポート」のジョブを無効化。不要なバックグラウンド処理を止め、システムリソースを節約します。
動作不良の診断
「ワークフローが動かない」という相談を受けた際、まずスケジューラー画面を確認。「Workflow」ジョブの最終実行時刻が止まっていれば、サーバー側の問題と即断できます。
サーバーの時計(Cron)がトリガーとなり、Vtiger内の各タスクを順番に実行していく様子を図解しました。
graph TD
SERVER(("🖥️ サーバーOS<br>Cron (時計)"))
subgraph CRM ["ジョブスケジューラー"]
MANAGER{"⚙️ ジョブ管理"}
JOB1["🔄 ワークフロー<br>(毎15分)"]
JOB2["📧 メール受信<br>(毎5分)"]
JOB3["📄 定期請求書<br>(毎日)"]
JOB4["📊 レポート送信<br>(毎週)"]
end
RESULT["✅ 処理実行<br>・メール送信<br>・レコード作成<br>・通知"]
SERVER -- "キック (起動)" --> MANAGER
MANAGER --> JOB1
MANAGER --> JOB2
MANAGER --> JOB3
MANAGER --> JOB4
JOB1 & JOB2 & JOB3 & JOB4 --> RESULT
style SERVER fill:#333,stroke:#000,color:#fff
style MANAGER fill:#fff9c4,stroke:#fbc02d,stroke-width:2px
style RESULT fill:#e8f5e9,stroke:#2e7d32,stroke-width:2px2. 設定画面へのアクセス
- 画面右上の 歯車アイコン(設定) > CRM設定 をクリックします。
- オートメーション > ジョブスケジューラー をクリックします。
3. 設定手順
画面には、システムに登録されているジョブの一覧が表示されます。
3.1. 画面の見方
- ジョブスケジューラー: 処理の名前(例:Workflow, Recurring Invoice)。
- Frequency(H:M): 設定されている実行頻度。
- ステータス: 現在の状態(Active=有効、Inactive=無効)。
- 最終スキャン開始時刻: 最後に実行が開始された日時。
- ※ここが「数日前」などで止まっている場合、サーバー側のCron設定が動いていない可能性があります。
3.2. 設定の変更
各行の右端にある 編集アイコン(鉛筆) または行をクリックして編集します。
| 項目名 | 説明 |
| ステータス | ジョブを動かすなら「有効」、止めるなら「無効」にします。 |
| 周期(H:M) | 実行間隔を設定します。 (例:15分ごと、1時間ごと、毎日XX時など) ※短すぎるとサーバーに負荷がかかるため、通常は推奨値(Recommended)に従います。 |
3.3. 主なジョブの解説
| ジョブ名 | 役割 |
| Workflow | 設定されたワークフロー(条件に合致した時のメール送信など)を実行します。 ※最も重要です。 |
| Recurring Invoice | 「定期請求書(サブスクリプション)」設定に基づき、自動で請求書を作成します。 |
| Send Reminder | カレンダーの予定通知(リマインダーメール)を送信します。 |
| Scheduled Reports | スケジュール設定されたレポートをメール送信します。 |
| Mail Scanner | メールコンバータ(Mail Converter)の設定に従い、受信メールをスキャンします。 |
4. サーバー側の設定について(最重要)
ジョブスケジューラーは、Vtigerの中だけで完結する機能ではありません。
これらを動かすためには、サーバー(Linuxなど)のOS側で**「Cron(クロン)」**という定期実行プログラムが正しく設定されている必要があります。
- 設定ファイルの場所: 通常は
cron/vtigercron.sh(Linuxの場合) - 確認方法: ジョブスケジューラー画面の「最終スキャン時刻」が現在時刻に近いか確認してください。もし空欄だったり、数ヶ月前の日付だったりする場合は、システム管理者に「Cronが動いていないようです」と連絡してください。