レイアウト&項目 (Module Layouts & Fields) は、各モジュールの入力画面(フォーム)をカスタマイズする機能です。別名「レイアウトエディタ」とも呼ばれます。
標準の入力画面に対して、自社独自の項目(例:「会員ランク」「契約開始日」など)を追加したり、不要な項目を非表示にしたり、入力しやすい順序に並び替えたりすることができます。使いやすい画面設計は、データ入力率と品質を向上させるために最も重要な要素です。
目次
0. 機能イメージ図
管理者が「設計図(レイアウト)」を変更すると、それが即座にユーザーの「入力画面」に反映される仕組みを図解しました。
graph TD
ADMIN("👤 管理者")
EDITOR["🛠️ レイアウトエディタ"]
subgraph SETTINGS ["カスタマイズ操作"]
ADD("➕ 項目の追加<br>(テキスト・日付・リスト)")
MOVE("🖐️ 配置の変更<br>(ドラッグ&ドロップ)")
RULE("⚙️ 設定変更<br>(必須化・非表示)")
end
subgraph RESULT ["ユーザー画面への反映"]
FORM["📝 入力フォーム"]
FIELD_A["[必須] 契約日 📅"]
FIELD_B["[選択] ランク ▼"]
end
ADMIN --> EDITOR
EDITOR --> ADD
EDITOR --> MOVE
EDITOR --> RULE
ADD --> FORM
MOVE --> FORM
RULE --> FORM
FORM --- FIELD_A
FORM --- FIELD_B
style EDITOR fill:#e3f2fd,stroke:#1565c0,stroke-width:2px
style RESULT fill:#fff3e0,stroke:#ef6c00,stroke-width:2px
style FORM fill:#ffffff,stroke:#333
1. 主な特徴
- ドラッグ&ドロップ編集: フィールドの配置や順序をマウス操作だけで自由に変更できます。
- カスタムフィールドの作成: テキスト、日付、ドロップダウン(選択肢)、チェックボックスなど、様々な形式の入力項目を新規追加できます。
- ブロック(セクション)管理: 長い入力フォームを「基本情報」「詳細情報」「管理用」などのブロックに分けて整理できます。
- プロパティ設定: 各フィールドに対して「必須項目にする」「クイック作成画面に表示する」などの動作設定を行えます。
2. 設定画面へのアクセス
- 画面右上の 歯車アイコン(設定) > CRM設定 をクリックします。
- モジュール管理 > レイアウト&項目 をクリックします。
- 画面上部のドロップダウンから、編集したいモジュール(例:顧客企業)を選択します。
3. 設定手順
画面には現在のレイアウトが表示されています。ここで直接編集を行います。
3.1. ブロックの作成と管理
フィールドをグループ化する「枠(ブロック)」を管理します。
- 新しいブロックの追加:
- + ブロックを追加 ボタンをクリックします。
- ブロック名(例:「契約情報」)を入力し、挿入位置(どのブロックの後ろか)を指定して保存します。
- ブロックの移動・削除:
- 各ブロックの右端にあるアイコンで、ブロックごとの順序入れ替えや削除が可能です。
3.2. 新しいフィールドの追加
独自の入力項目を作成します。
- 追加したいブロックのヘッダーにある + カスタムフィールドを追加 ボタンをクリックします。
- 項目タイプの選択: データの種類を選択します(ここが重要です)。
- テキスト: 1行テキスト(名前など)。最大で225文字。
- 定義リスト: ドロップダウンリスト(選択肢)。
- 日付: 日付カレンダー。
- 通貨: 通貨(金額)。
- メール / 電話 / URL: それぞれ専用の形式。
- チェックボックス: ON/OFFスイッチ。
- テキストエリア: 複数行の文章(備考など)。255文字以上可能。
- ラベル名: 画面に表示する項目名を入力します(例:「会員種別」)。
- プロパティ:
- 必須項目: 必須入力にする場合はチェック。
- クイック作成: 「+」ボタンからの簡易作成画面に表示する場合はチェック。
- 保存 をクリックします。
3.3. フィールドの整理と編集
- 並び替え: フィールドをドラッグ&ドロップして、好きな場所に移動させます。
- プロパティ変更: 各フィールドの右端にある 鉛筆アイコン をクリックすると、必須設定などを後から変更できます。
- 非表示: 削除できない標準フィールドなどは、設定で 表示/非表示 を切り替えることで画面から隠すことができます。
4. 関連リストの整理
画面上部のタブを「Fields」から リレーション に切り替えると、詳細画面に表示される「関連リスト(タブ)」の並び順を変更できます。
- よく使う「顧客企業」や「問合せ」を上に移動し、使わないものは非表示にすることで、画面が見やすくなります。
5. 活用事例(レシピ)
事例1: 顧客ランクの管理 (定義リスト)
- 目的: 顧客を「Aランク」「Bランク」「Cランク」で分類したい。
- 操作:
- 顧客企業モジュールを選択。
- 「+ カスタムフィールドの追加」で 定義リスト を選択。
- 名前に「顧客ランク」と入力し、選択肢に「A」「B」「C」を登録。
- 「基本情報」ブロックの見やすい位置に配置。
事例2: 契約更新日の管理 (日付)
- 目的: 契約更新のアプローチ漏れを防ぐため、日付を管理したい。
- 操作:
- 案件(または顧客担当者)モジュールを選択。
- 「+ カスタムフィールドを追加」で 日付 を選択。
- 名前に「次回更新日」と入力。
- 必須項目にチェックを入れて、入力漏れを防ぐ。
事例3: 不要な項目の整理
- 目的: 標準の「FAX番号」や「従業員数」などは使わないので画面から消したい。
- 操作:
- ゴミ箱アイコンがあれば削除、なければ「非表示」を選択する(※標準フィールドの多くは削除できず非表示対応となります)。