ダッシュボード (Dashboard) は、Vtiger CRMにログインした直後に表示される「ホーム画面」です。

売上グラフ、今日の予定、未対応のチケット一覧、期限切れのタスクなど、「今すぐ確認すべき重要な情報」をウィジェット(小さなウィンドウ)として一覧表示します。ユーザーは自分の役割に合わせて、必要な情報を自由に配置し、コックピットのように使うことができます。

0. 機能イメージ図

様々なデータソースから必要な情報だけをピックアップし、一画面に集約するイメージを図解しました。

graph TD
    DATA["📊 CRM内の全データ<br>(案件・タスク・履歴)"]
    
    subgraph WIDGETS ["パーツ (ウィジェット)"]
        CHART["📈 グラフ<br>(売上推移)"]
        LIST["📋 ミニリスト<br>(自分のタスク)"]
        KPI["🔢 数値指標<br>(達成率)"]
        CAL["📅 予定表<br>(今日の会議)"]
    end

    subgraph DASHBOARD ["🖥️ ダッシュボード (ホーム画面)"]
        LAYOUT["自由なレイアウトで配置"]
    end
    
    USER("👤 ユーザー<br>「まずはここを見る」")

    DATA --> CHART & LIST & KPI & CAL
    CHART & LIST & KPI & CAL --> DASHBOARD
    DASHBOARD --> USER

    style WIDGETS fill:#fff9c4,stroke:#fbc02d,stroke-width:2px,stroke-dasharray: 5 5
    style DASHBOARD fill:#e3f2fd,stroke:#1565c0,stroke-width:2px
    style USER fill:#ffffff,stroke:#333

1. 主な特徴

  • リアルタイム可視化: グラフやリストは常に最新のデータを反映します。
  • パーソナライズ: ユーザーごとに「営業用」「サポート用」など、自分だけの画面構成を作成できます。
  • 多彩なウィジェット: 標準で用意されたグラフだけでなく、「ミニリスト(Mini List)」を使って特定の条件(例:自分の未完了タスク)を一覧表示できます。
  • タブ切り替え: 「メイン」「営業分析」「プロジェクト管理」のように、用途別に複数のダッシュボード(タブ)を作成して切り替えられます。
  • グラフの追加: レポート機能で作成したグラフを追加することができます。

2. 画面へのアクセス

  1. Vtiger CRMにログインすると、最初に表示されるのがダッシュボードです。
  2. 他の画面から戻る場合は、画面左上の 家アイコン、またはメニューの ダッシュボード をクリックします。

3. 操作・設定手順

3.1. ウィジェットの追加 (ウィジェットを追加)

画面に必要な情報を追加します。

  1. ダッシュボード画面にある + ウィジェットを追加 ボタンをクリックします。
  2. 追加したいウィジェットを選択します。
    • 重要指標: 重要指標(KPI)の数字。
    • 履歴: 最近の更新履歴。
    • 今後の活動予定: 今後の予定。
    • ミニリスト: 【推奨】 任意のモジュールのレコード一覧(条件付き)。
    • グラフ: レポート機能で作成したグラフ(Pie, Barなど)。

3.2. ミニリストの設定 (Mini List)

「自分の担当案件」や「期限切れタスク」を表示するのに最も便利なウィジェットです。

  1. ウィジェットを追加から ミニリスト を選択します。
  2. モジュールの選択: 表示したいモジュール(例:案件)を選択します。
  3. フィルター: 適用するフィルター(例:私の対応中の案件)を選択します。
  4. 項目: 表示したい項目(案件名、金額、完了予定日など)を選択します。
  5. 保存 をクリックすると、ダッシュボードにリストが追加されます。

3.3. レイアウトの変更

  • 移動: ウィジェットのタイトルバーをドラッグ&ドロップして、好きな位置に配置します。
  • サイズ変更: ウィジェットの右下隅をドラッグして、大きさ(高さ・幅)を調整します。
  • 削除: ウィジェット右上の「×」またはゴミ箱アイコンで削除します(データ自体は消えません)。

3.4. タブの追加・管理

情報を整理するために、複数のダッシュボード画面(タブ)を作成できます。

  1. 画面上部のタブ(Defaultなど)の横にある + タブを追加(またはメニュー内のダッシュボードを追加)をクリックします。
  2. タブ名(例:マネージャー用)を入力して保存します。
  3. 新しい真っ白なキャンバスができるので、そこに専用のウィジェットを配置していきます。

4. 活用事例(レシピ)

事例1: 営業担当者の「コックピット」

  • 目的: ログインしたら「今日やるべきこと」と「自分の数字」だけを見たい。
  • 配置ウィジェット:
    1. 今後の活動予定: 今日の予定とタスク。
    2. ミニリスト (案件): 「自分の進行中案件」リスト。
    3. 重要指標: 「今月の売上目標」対「実績」。
    4. 履歴: 自分が最近閲覧・更新したレコード。

事例2: サポート担当の「監視モニター」

  • 目的: 対応漏れのチケットがないか常に監視したい。
  • 配置ウィジェット:
    1. ミニリスト(問合せ): 「ステータス=オープン(未着手)」のチケット一覧。
    2. ミニリスト(問合せ): 「優先度=緊急」のチケット一覧。
    3. グラフ: 「担当者別チケット件数」の棒グラフ。

事例3: マネージャーの「経営分析」

  • 目的: チーム全体の動きを俯瞰したい。
  • 配置ウィジェット:
    1. グラフ (パイプライン): 商談ステージごとの件数(ファネルチャート)。
    2. グラフ (セールス): 月別の売上推移グラフ。
    3. ミニリスト (活動): 部下の活動履歴(日報代わり)。